どうして主夫になったのか。第二回「心の病気で大学中退」
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皆さん、こんにちは。
今回は、「どうして主夫になったのかシリーズ」第二回と題しまして、コロナ禍で大学を中退することになったお話をしていこうと思います。
第一志望だった会社に落ちる
前回、「正社員として働きながら家事もできる人間になろう!」と意気込みながらも、全くやりたいことが見つからなかった私ですが、就職活動の中で魅力的に思った会社がありました。
インターンシップで興味を持ったその会社に少しでも近づきたかった私は、その会社が行うすべての就活イベントに参加しました。
その会社の商品を購入したり、会社についてノートが一冊埋まるほど調べたりしました。
経理として働きたいなと思ったため、簿記2級の資格も取りました。
人事課の一番偉い方から直接褒められることもあり、「頑張ればきっと受かる!」と思い就活をしました。
自宅からは遠い場所にあったため、交通費だけでトータル数十万円かかりましたが、アルバイトで稼いでなんとかやりくりしました。
しかし、その会社の2次面接で落とされてしまいました。
不採用のメールを受け取った瞬間、私の中に「将来どうしよう」という不安がどっと押し寄せてきました。
当時アルバイトしていたお店に正社員として雇ってもらうことも考えましたが、そのお店に「ワークライフバランス」という言葉はありません。
社員になれば、深夜までの残業と安定しない休日が待っています。
仕方なく、就活を続けていましたが、一向に自分に合う会社は見つかりません。
有名な大学というわけでもなかったので、声がかかってくるのはブラック企業、ベンチャー企業という状態でした。
教授との関係もうまくいかず、体に異変が
当時の私は卒業論文さえ出せば、大学を卒業できるというところまで来ていました。
しかし、卒論を執筆していたゼミの教授との関係が本当にうまくいかず、他のゼミ生に心配されるほど私にだけ何度も叱責をしました。
大学側に、なんとか担当の教授を変えてもらえないか相談もしましたが、それもできませんでした。
それと同時に、バイト先での人員変更がありました。
新しく入ってきた社員は、私に無理なシフトを強要し、仕事中も厳しく接してきました。
就活、大学、バイト先。
自分が生活しているすべての場所でストレスが増えていきました。
それから程なくして、異変が起きました。
まず、一日中お腹を下すようになりました。
次に、スマートフォンの通知が来るたびに、全身が震え、冷や汗をかくようになりました。(教授や社員からの連絡がLINEでいつ来るか分からないため、怖かったのです)
そして、毎晩ほとんど眠れなくなり、眠れたとしても悪夢を見るようになりました。家に帰ってすぐ倒れ込み、気を失うように眠ってしまう、ということもありました。
これは本当におかしいと思い、内科を受診したところ、「心の病気の可能性があるからすぐにでもメンタルクリニックに行きなさい」と言われました。
心の病気、そして大学中退
電話で予約をし、2週間後。やっと受診が出来ました。
そこで、ストレス障害という診断を受けました。
当時の主治医は本当に素晴らしい方で、私に寄り添いつつも、的確に言葉をかけてくださいました。
今のうちに治療をすれば、絶対に治る病気だと勇気づけてくださいました。
驚いたのは、大学を辞めてしまうのも良い、と言ってくださったことです。
「イワナのように適した場所でしか生きられない人もいる。自分が好きなように、落ち着ける場所を探しながら生きて行ってもいいんですよ」
その一言に、救われた思いでした。
大学を辞めて、治療に専念して人生をやり直そうと決め、スクールカウンセラーさんを通して退学の手続きを始めました。
周囲からは猛反対されましたが、「このままでは一生治らない病気になってしまう」と何回も伝えました。
しかし、ただ一人だけ私のことをかばって、支えてくれた人が居ました。
それが、当時の彼女、現在の妻です。
次回予告
大学を辞めてから、1年半に及ぶ私の闘病生活が始まります。
そして、「主夫」への道を歩むことになります。
次回は、心の病気と向き合っていきながら、今の暮らしに至るまでをお話ししつつ、妻についても触れていこうと思います。
おまけ…学費はどうしていたか
私は、高校時代の努力が功を奏して、大学に無償で通うことが出来ていました。
心の病気で中退の決意をした私ですが、もし奨学金を借りたりしていたら、この選択は取れなかったと思います。
大学中退に当時の保護者は猛反対していましたが、現在は「自分でお金を工面して通っていたわけだし、まぁ、自分で辞めることを選ぶこともできるか。」と、一応の理解は示してくれているようです。
というわけで、今回はこの辺で。
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